インプラント治療が難しいケース
慢性疾患があると治療できないことも
治療を開始するまえに、インプラントの使用が難しい症例を紹介しておきましょう。
まず、糖尿病の患者。糖尿病が進むと免疫力が低下するため歯周病になりやすく、インプラントを埋め込んでも骨と結合がうまく進まない場合が多くあります。仮に骨との結合が成功しても、歯周病が進行すればインプラントが抜けてしまうこともあり、治療には適しません。ただし、血糖値が200以下にコントロールできているようなら、主治医との相談次第で治療をおこなうことが可能です。
次に腎臓病の患者。腎臓病患者は糖尿病患者と同じく免疫力が低下しているため、インプラントには不向きです。また、人工透析を必要とするほど腎臓病が悪化している方は、血液の流れを良くする薬を飲んでいるため、手術のさいに出血が止まらなくなる場合もあります。これら以外にも心臓疾患や肝臓疾患、高血圧といった慢性疾患を抱える場合は治療が難しいケースがあります。ただ、これらの疾患を持っていると必ずしも治療ができないというわけでないので、一度担当医に相談してみると良いでしょう。
顎の骨が少ない場合
インプラントを埋め込む顎の骨の量が少ないと、インプラントを支えることができないため、治療が困難となります。これは主に歯周病を長期に渡って放置した場合や、入れ歯やブリッジを使用していた場合に骨が退化してしまいおこる症例のため、早い段階で治療すればほぼ防ぐことが可能です。また、最近では増骨手術や骨移植によって骨を増やし、治療を可能にできる場合もあります。
なお、歯周病などが原因でなくても、女性はホルモンバランスにより骨粗鬆症になりやすいので注意が必要です。骨粗鬆症が進み骨のなかに空洞ができてしまっていると、インプラントを支えることができないため、治療できないことがあります。
小さな子供は利用できない
概ね16才未満の子供は、顎の骨が成長しきっていないため、治療をおこなうことができません。また、手術中は麻酔をかけるため、原則として妊婦さんの治療はおこなわれていないようです。しかしこれらの場合は、現時点で治療ができないというだけであって、成長後や出産後には治療することが可能です。
ちなみに、タバコを吸うとインプラントと骨の結合が順調に進まないといわれており、禁煙できないヘビースモーカーの人にとってインプラントは不向きといえます。タバコを吸うからといって絶対に治療できないわけではありませんが、インプラントを考えているのであれば頭の片隅においていてください。
