身近に潜む歯の病気
最も一般的な歯の病「虫歯」
虫歯は正式には「う触」といい、口腔内の糖質が細菌によって酸に変えられ、歯が溶かされることで起こります。日本では虫歯は歯周病と並ぶ歯の二大疾患とされており、永久歯を持つ5歳以上の約86%もの人が少なからず虫歯にかかっているのが現状です。これは世界的に見ても多い傾向にあり、いかに虫歯患者の数を減らしていくかが今後の課題といえます。虫歯の最大の予防法は口腔内を清潔に保つことで、ブラッシングなどによって酸の元となる糖類取り除き、ミュータンス菌の繁殖を抑えることが大切です。
治療の方法は虫歯の部分を削り、そこに詰め物をするのが一般的ですが、最近では歯を削らなくてもよい治療法が確立されてきました。たとえば「オゾン治療法」は、殺菌力の強いオゾンを患部に吹きつけることで原因となっている菌を殺菌し、虫歯の進行を食い止めます。また「3Mix-MP法」はミュータンス菌を含む虫歯の原因とされる菌を、特殊な配合をした抗菌剤で全滅させる治療法です。いずれの治療法も自由診療のため、通常の治療よりは若干費用が高くなりますが、原因となる菌を殺すことで再発の心配も従来と比べ軽減されています。
歯が抜ける原因となる「歯周病」
歯周病は口腔内の歯周病菌により引き起こされる感染症のことで、その名の通り歯の周辺の歯肉や歯槽骨に影響を与えます。主な症状は歯茎の腫れや出血、疼痛などで、悪化すると歯を支える歯槽骨にも影響を与え始め、最悪の場合は抜歯しなくてはなりません。また、歯周病は慢性疾患のため自然に完治することはなく、放っておくと自覚症状がなくても徐々に進行を続ける恐ろしい疾患です。原因となるのは口腔内の歯周病菌と免疫力の低下が主なので、規則正しい生活で免疫力を高め、口腔内を清潔に保ち菌の居場所をなくすことで予防することが可能です。
治療法は歯周病菌の住みかとなっている歯垢や歯石を除去する方法が主ですが、電気によって菌を死滅させる高周派治療もおこなわれています。また、外見からでは取り除けない歯の根もとに歯垢や歯石があるときは、手術で歯肉を切ってはがし、歯垢を取り除く場合もあります。
若い女性に多い「顎関節症」
顎関節症は20〜30代の女性に多い疾患で、顎に痛みを伴ったり、口を大きく開けられないなどの症状があらわれたりします。原因は噛み合わせの悪さが第一ですが、それ以外にも姿勢が悪い、食べ物を片側のみで噛む癖がある、歯ぎしりが酷い、といったようなことが積み重なっておこると考えられています。軽傷の場合は自然に治癒することもあり心配ありませんが、重度になると日常生活もままならないほどとなり、頭痛や肩こり、めまい、さらには呼吸困難といった命に関わる症状を引き起こす原因ともなるので注意が必要です。
