人間以外の動物の歯
何度も生えかわるサメの歯
ここまで人間の歯についてばかり紹介してきましたが、歯を持っているのは人間だけではありません。そこで動物の歯に関するちょっとした秘密を紹介しましょう。
人間の歯は乳歯から永久歯になるとそれ以上生えてくることはありません。そのため、永久歯が抜けてしまうと人工歯に頼るほかないのですが、ワニやサメは抜け落ちるたびに何度でも歯が生えてきます。このような歯を「多生歯」といい、は虫類や両生類、魚類などでみることができます。特にサメの歯は、抜けてしまう前から予備の歯が6〜10列も歯の下に控えており、ホオジロザメなどは10日に一度のペースで生えかわっているといわれています。虫歯で少々の歯が抜けることなんて、へっちゃらなのです。
ゾウの牙は歯が伸びた物
ゾウやイノシシの牙は、実は歯が伸びて体の外に飛び出したものです。また鯨の仲間にイッカクという角を持った仲間がいるのですが、この角も歯が体の外へ飛び出したもの。皮膚を突き破って出てくるのですから、痛くないのかと心配になってしまいます。
ちなみに、ゾウの牙は生きている限り一生伸び続けるという特徴があります。このような特徴はウサギの臼歯やネズミの前歯にもみられるのですが、ウサギやネズミの歯が伸びすぎて口が閉まらなくなったという話は聞いたことがありません。これは、食べ物を噛むときに歯がすり減っているためで、実際には伸び続けているのですが、基本的な長さはほとんど変化していないのです。
食べ物と歯の関係
歯は食生活に合わせて進化しているため、発達している部分が動物によって大きく異なります。
たとえば馬などの草食動物の場合、臼歯(奥歯)がひき臼のような形に発展していて、植物をすり潰しやすくなっています。また、肉食動物は獲物を噛み殺して肉を引きちぎるため、全ての歯が鋭くとがっているのが特徴です。また、顎の骨が発達していて力強くものが噛めるようになっています。
そして我々人間は前歯が平らで物を引きちぎりやすく、奥歯は臼状で物をすり潰しやすい形状になっており、肉と植物の両方を食べるのに適応しているのです。ちなみに、最近食生活が変化し、柔らかい食べ物が多くなってきた日本人は、その生活に合わせて進化しているのか、顎が昔と比べて小さく、小顔の人が増えているようです。
